交通事故の被害で仕事を休む場合、休業損害を請求できる!

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交通事故に遭ってしまった時、怪我や入院などで仕事を休まなければならない時があります。その時、休業損害の請求ができることをご存知ですか。仕事を休んでいる間の補償があれば、安心して休めますよね。請求するにあたって、休業損害の内容や請求できる金額などを知っているといいでしょう。

これから、交通事故に遭った時の休業損害についてご説明しますので、参考にしてみてください。

休業損害とは?

休業損害とは、交通事故に遭って仕事を休まないといけない場合、仕事で得られたはずの収入分を被害者が加害者に請求できるお金のことです。損害賠償請求には、入院や治療費を請求する「積極傷害」、交通事故の被害がなければ得られた利益を請求する「消極損害」の2つがあります。

つまり、休業損害は消極損害の一つです。休業損害と似ている言葉として、「休業補償」「休業手当」があります。休業補償とは、業務中や通勤中に病気や負傷をして働けなくなり、賃金が支払われない時に4日目から出されるものです。

関係している法律は、労災保険とも呼ばれる労働者災害補償保険法と労働基準法になります。一方、休業手当とは会社の責任で休業する時に、平均賃金の約60%以上を手当てとしてもらえるもので、関係している法律は労働基準法です。

これらの2つは、職場が関係している補償になります。休業損害は、職場とは関係しない交通事故の場合に請求するものです。関係しているのは、自動車損害賠償保障法になります。

休業損害には、2つの基準がある!

休業損害には、「弁護士基準」と「自賠責基準」の2つがあります。この2つには金額の差があり、弁護士基準で請求した方が金額は高い傾向です。目安として、自賠責基準だと1ヶ月で約17万円になります。弁護士基準にすると普段の月収と同じぐらいを請求することが可能です。

弁護士基準にするためには、弁護士に依頼して手続きしてもらう必要があります。つまり、普段の月収が「弁護士にかかる費用+17万円」よりも多い人は、弁護士に依頼した方がいいでしょう。また、長期で休業する場合は弁護士基準にした方が多くもらえます。

ただし、弁護士に依頼すると、着手金と成功報酬・実費などがかかります。初回相談料を無料にしている場合もありますが、相談料が発生する可能性も高いです。どのぐらいの費用がかかるのかは、弁護士と相談してみるのがいいでしょう。

弁護士費用が不安な場合、収入や資産条件が当てはまる時は、「法テラス」の利用も可能です。法テラスなら、相談が無料でその後の手続きも安く進めてくれます。弁護士費用を立て替えて、後で少額ずつ返済する制度もあるので、利用してみるといいでしょう。

休業損害を請求できる人の条件とは?

休業損害の請求ができる人とは、基本的に労働者です。ただし、専業主婦の場合、家事も労働ととらえて、休業損害を請求することができます。よって、学生や子供・生活保護の受給者は請求できません。また、地主などの不労収入を得ている人は、交通事故の影響が少ないと判断されて請求できない場合が多いでしょう。

例えば、交通事故の治療をするため、会社の有給休暇を取得したとします。その場合も、有給休暇を使用したとして休業損害を請求することが可能です。なお、その時は、休業損害証明書を職場で取得する必要があります。さらに、交通事故で仕事を休んでいた人が、職場復帰した後に痛みが再発して再度休業することになった場合でも、休業損害の請求が可能です。

その場合は、職場で休業損害証明書、病院で診断書を作成してもらい、保険会社へ提出します。そして、保険会社側で再度の休業が必要と判断した場合、休業損害が支払われる仕組みです。

休業損害の計算方法とは?

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自賠責保険基準で計算する場合、「休業損害の金額=基礎収入額5,700円×休業した日数」で算出します。

例えば、1ヶ月間休業した時は、5,700円×30日間で171,000円です。1ヶ月間で職場に行く日は20日~25日の人が多いでしょう。

けれでも、休業損害では職場を本来休む日の分も換算できるため、30日間で計算してもいいのです。さらに、1日あたりの基礎収入額が5,700円を超えると判断された人は、その金額を1日の基礎収入額として計算する場合もあります。

ただし、その場合の基礎収入額は、1日19,000円が上限です。また、弁護士基準で計算する場合、「休業損害の金額=基礎収入額×休業した日数」で算出します。

つまり、基礎収入額が5,700円と決まっていないため、それぞれの基礎収入額で計算してもいいのです。

基礎収入額を計算するためには、交通事故前の6ヶ月分または1年分を参考にします。そのため、職場で休業損害証明書を作成して、基礎収入額を出してもらうといいでしょう。

交通事故前6ヶ月間を参考にする場合、「交通事故前6ヶ月間の収入合計÷180」で基礎収入額を算出します。例えば、手取りが30万円の人だと、「(30万円×6ヶ月)÷180」で1日当たりの基礎収入額は1万円です。

個人事業主の場合、毎回の月収が異なる場合もあります。そのため、確定申告書などを参考に、前年度の収入額を調べることになるでしょう。交通事故前年度の収入額を365日で割り、それが基礎収入額になるのです。つまり、「(前年度の所得や固定費÷365日)×休業した日数」で休業損害が計算できます。

そして、専業主婦の場合は、「賃金センサス」「賃金構造基本統計調査」などから、平均賃金を算出することが可能です。

「(平均賃金から出した年収÷365日)×休業した日数」で計算します。

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休業損害の請求方法とは?

休業損害を請求する際には、「休業損害証明書」を職場などで作成してもらいます。書面は保険会社から送られてくるため、請求者自身で用意する必要はありません。休業損害証明書には、前年度分の源泉徴収票を添付します。

源泉徴収票がない場合は、交通事故前3ヶ月分の賃金台帳を写したものが必要です。交通事故の影響で休んだ日、所定の休日、遅刻や早退した日などを時間と共に記載します。加えて、作成年月日と会社の印鑑を押してもらうことが必須です。

休業損害証明書が作成できたら、加害者側の保険会社へ請求しましょう。加害者に渡すことはせず、被害者から保険会社へ直接請求します。なお、請求する時期は、一般的には病院の診断書で「治癒」「症状固定」などと書かれた時です。

もし、怪我が治っていない時に請求すると、再度請求し直しになって、手間がかかってしまいます。提出後、保険会社が書類の確認をして、約1週間前後で休業損害が支払われるでしょう。

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